IPC(国際特許分類)をサーチキーにした検索

(5)特許調査(後半)

前回に引き続いて特許調査について説明します。前回は“特許情報プラットフォーム(J-Plat-Pat)”の「特許・実用新案検索」で行う調査について紹介しました。
前回は、B.検索対象とする公報種別の選択、C.検索項目の選択、D.検索キーワードの入力⇒検索、E.and条件で「検索項目」を追加するまでを説明致しました。これに引き続いて次のように調査を進めることができます。

F.発明の説明に用いられる「単語」で検索

「特許・実用新案検索」で出願人/権利者の名称を「検索キーワード」に使用する検索に慣れてきたら、次のことを検討してみましょう。検索でヒットした「国内文献」一覧表示の中のいずれかの文献番号(公開特許公報)を選択(クリック)して表示された「要約」や「特許請求の範囲」の欄に注目し、どのような単語が使用されているか検討します。「要約」は発明の概要(課題、解決手段)が平易な文章で簡潔(400字程度)に記載されているものであり、特許調査の便に資することを考慮して設けられています。「特許請求の範囲」は、特許取得を希望している発明を明確、簡潔に記載している欄です。
「要約」や「特許請求の範囲」の文章の中にその技術を説明する上で特徴的に使用されている単語が存在しているならば、今度は、「検索項目」を、「要約/抄録」や「請求の範囲」などとし、その単語を「検索キーワード」に入れて検索することができます。

G.IPC(国際特許分類)をキーワードにした検索

更に慣れてきたら、自社の技術分野と関係がある文献を、国際特許分類で調査してみましょう。国際特許分類は、公報の国際特許分類(International Patent Classification : IPC)の欄を参照することで調べることができます。IPCは、国際的に統一された特許分類であり、サーチキーとして使われます。IPCを確認したら、検索画面に戻り、「検索項目」に「IPC」を、「検索キーワード」に確認したIPCを入力してヒット件数を確認します。ヒット件数が非常に多いときは、例えば、and条件の「検索項目」に「要約/抄録」や「請求の範囲」を選択し、「検索キーワード」に上述した特徴的に使用されている単語を入れて検索することで、絞込みが可能になります。
and条件で「検索項目」を見なければならない公報の件数を抑えながら、どのような「単語」が「要約」や「特許請求の範囲」によく使用されているのか、付与されているIPC(国際特許分類)、IPC(国際特許分類)はどのように細分化されているのか、等を見ていくことで検索に使用するキーワードを絞り込み、検索精度を上げることができます。

H.審査経過・現状の把握

ヒットした公報を画面表示すると画面の右上に「経過情報」というボタンが表示されます。これをクリックして審査経過・現状の把握を行うことができます。次のような表示が出ますので、大まかな審査結果・現状を把握できます。
査定種別(査定無し):次の場合を除き、まだ特許庁での審査結果が確定していない状態です。画面上側に表示される「出願情報」ボタンをクリックすると状況把握できます。
査定種別(査定無し) 最終処分(未審査請求によるみなし取下) 最終処分日(平○○.○○.○○):出願日から3年以内に審査請求しなかったことで出願がみなし取下された(出願は係属していない)ことがわかります。
登録記事○○○○○○○○ (平○○.○○.○○) ◆◆◆◆◆ 本権利消滅日(平○○.○○.○○):特許権が成立したが特許権を維持するために特許庁へ毎年納付する特許料(特許維持年金)の納付がなされなかった等の理由で特許権が消滅したことがわかります。特許権が消滅すると、その特許発明を実施しても、当該特許権の侵害だと言われることはなく、その点ではだれでも自由に実施可能になります。
登録記事○○○○○○○○ (平○○.○○.○○):特許権が成立し、現存しています。画面上側の「登録情報」ボタンをクリックすることで権利存続期間、特許維持年金の納付状況を確認できます。

I.技術開発を進める方向の参考にする

特許調査を行うことで、同業他社がどのような特許出願を行っているのか、自社の技術分野、自社がこれから進んでいこうと目論んでいる技術分野でどのような特許出願(公開特許公報)が行われているのか、どのような特許権(特許公報)が成立しているのかを把握できます。
こうして把握した情報に基づいて、発明発掘活動での検討、技術開発を進めていく方向、他社の特許出願・特許権と抵触しないようにしながら、なおかつ、特許出願に足る発明を発掘する活動を進めることが可能になります。

次回は、特許出願による発明の保護、特許出願を行わない、ノウハウ・営業秘密としての発明の保護について説明する予定です。

特許について:自社の技術をオープン戦略で利活用したい方へ

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