AIA施行後のIPRは、NPE対抗手段となり得るでしょうか?

2013年AIAテキスト

アメリカ合衆国においては、2012年9月以降、当事者系再審査制度に替って当事者系レビュー制度(Inter Partes Review 以下「IPR」という。)が適用されています。

問題の提起

米国特許法が改正され1年以上が経ち、はたして、IPRは、NPEに対抗する手段として強力な手段となり得るのか。

米国知財セミナーが開催されましたので、参加してきました。

講師は、米国カリフォルニア州弁護士 外国法事務弁護士 David L. Fehrman氏。

同氏によると、IPRは、

  • いかなる特許についても利用可能
  • 特許の有効性には「証拠の優越性」の基準が適用される
  • クレーム解釈は「最も広い合理的な解釈」の基準が適用される

すなわち、訴訟とは異なる基準が適用される。

たとえば、証明責任について、訴訟は明確かつ説得力ある証拠が必要なのに対して、IPRは請求人の主張が通るであろうという合理的な見込みで足りる。

また、クレーム解釈については、訴訟は通常使用される意味に解釈されるのに対して、IPRは明細書と合致する最も広い合理的解釈がなされる。

したがって、IPRにおいては、無効を証明するためのハードルが訴訟より低い。

しかも、同氏によると、大きなメリットは、当事者間の和解により手続を終了することができること。

和解の機会は、

  • 審理開始前
  • 口頭審理前
  • 最終決定前

に与えられる。

IPRは、訴訟と比較して、迅速で、かつ、有利な和解の機会を提供する。

実際のIPRの、
請求件数の総数は、486件
審理開始判断の対象となった請求の総数は、200件
審理開始決定の前に和解がなされたのは、18件
訴訟トライアル前にIPRが終了する可能性が高い。

事件の早い段階で特許の有効性が重要な事項となるため、IPRはNPEに対する影響力を持ち得る。

つまり、NPEは、多数の被疑侵害者に対して主張しようと目論む特許を喪失する危険を冒すことになる。

結論

したがって、IPRは、特に、NPEに対抗する強力な手段となり得る。

David L. Fehrman氏のお話は、論理の組み立てにブレがなく、しかも、ゆっくり、ハッキリした発音の英語で話して下さり、わかりやすかったです。

感謝です。ありがとうございました。

講師の方、主催者の方、関係各位の皆様に感謝致します。

お問い合わせ

お電話またはお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください!

TEL : 052-325-8429
営業時間 平日 9:00〜17:00